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治療MENU: タイミング法 AIH人工授精  体外受精顕微授精    

不妊症の治療

当院では基本的に検査と同時にタイミング療法をおこなっていきます。                        
診察や検査の結果をもとに、より患者さんに合った治療内容にかえていくことになります。


大まかな不妊治療の流れ (必ずしもこのとおりの治療になるとは限りません。)


                       
 不妊症の検査
              (同時にタイミング指導もおこないます

                   
                  
異常あり            異常なし

                                   
                    
             それぞれの原因の治療    


            女性の不妊原因                       
          1.排卵障害 20%
          2.卵管障害 15%      
必要に応じ    
          3.子宮因子 10%     タイミング指導 
           男性の不妊原因 40%
          1.精子(造精機能障害、
             精子輸送路の閉塞)
          2.勃起・射精障害 
                                       
                                        
                                     人工授精
                                         
                                      
                                        
                                    
 ART


                              

                            
体外受精        顕微鏡授精

                     FSH製剤の種類
一般名 作用 商品名* FSH:LH比 製薬会社
HMG製剤 FSH LH 作用 @HMGテイゾー    1:1 あすか製薬(旧帝国臓器製薬)
AHMG 「フェリング」     1:1 フェリング 
Bゴナドリール    1:1/2 持田製薬 
CHMG 「F」      1:1/3 富士製薬工業 
DHMG「コーワ」     1:<0.05 興和株式会社
HMG「日研」から名称変更 
pureFSH
製剤 
主にFSH作用   ゴナビュール    1:<0.0053 あすか製薬 
 フォリルモンP    1:<0.0003 富士製薬 
rhFSH製剤     FSH作用     フォリスチム注50、75、150 (フォリトロピン ベータ follitropin β FSH)      1:0   シェリング・プラウ
遺伝子組み換え型  
フォリスチム注
300IUカートリッジ
600IUカートリッジ
ゴナールエフ皮下注150 75 (フォリトロピン アルファ follitropin α FSH) 
75IU皮下注
450IUカートリッジ
900IUカートリッジ
メルクセローノ
遺伝子組み換え型 
HCG製剤  LH作用  HCG     0:1   
(* 主に150単位の注射剤を示した)排卵が起こるとすれば、HCG注射後34〜36時間です
卵胞の成熟にはFSHとLHの両方が必要です。主席卵胞が選ばれる7日目頃まではFSHが高く、その後減少しますが、LHは逆にこの時期までは低く、7日目頃を過ぎると徐々に高くなって行きます。
  @一般的排卵誘発の力はhMG製剤(@ABCの)方が強いです。基本的にはhMG製剤から開始します。
 Aしかし過剰刺激が予想されたり(OHSSしやすい方)、hMGで妊娠しない場合FSH比重高い製剤を先に使用する。その後卵胞が充分に発育したあと成熟を促がす時にhMG製剤(CDEの)に使われます
(例;成熟前の卵胞の発育を促がす目的にday3よりFSH製剤2日間(3〜5日間)使用。その後卵hMG製剤(@ABCの)を連日注射する)
FSHの純度高い製剤は、高いbaseline LH のPCO に対しての治療には他剤よりも適していることといわれています。(OHSSの予防)
hMG製剤の多胎妊娠率は約17%そのうちの82.9%が双胎です。
クロミッドの多胎妊娠率は約5%そのほとんどが双胎です。
 
使用例(FSH-HMG-GnRHantagonist-HCG)
date 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
Follicles <20 >16 20" OPU
フォリスチム 300 300 150 150
HMGテイゾー 150 150 150 150 150
GnRHantagonist# 1A* 1A 1A 1A 1A**
HCG 5000***
#セトロタイド0.25mg/1A sc
or ガニレスト皮下注0.25mg syringe
*>16-18mm  ** early n the morning   ***midnight  "主席卵胞の平均径
排卵誘発剤 クロミフェン クエン酸塩(Clomiphene citrate)
作用 @抗エストロゲンよりNegative feedback
A視床下部に、LH-RHのパルス頻度を増加させ
B脳下垂体にLH-RHへの感受性を亢進させ、
FSHとLHを増やし
C卵巣に直接作用し、FSHの刺激に対する感受性を上げる
製品 クエン酸クロミフェン錠50mg「F」 富士製薬
クロミッド錠50mg 塩野義
セロフェン錠50mg メルク
効果 排卵率70ー75% 妊娠率30ー35% 
多胎率3〜5%、三胎以上はまれです。
マイナス面:頚管粘液を粘稠にするあるいは子宮内膜が薄くなる場合もある。。
セキソビット100mg錠 (成分名シクロフェニル100mg あすか)
@作用が軽くクロミフェンよりも排卵率はやや劣ります。
A月経の5日目から毎日1〜3錠を5日間つづけて服用する。
B副作用の少ない、子宮頚管粘液の影響は少ない。多胎妊娠率は通常妊娠と同じでおよそ1%です。
タイミング法における排卵誘発剤の選択
@ 自然周期の排卵はしますが、以下の状況はクロミッドやセキソビットなど排卵誘発剤の使用を検討する。
  *自然周期のタイミング法ではなかなか妊娠しない場合。 
  *生理周期不安定、排卵日不安定、予測と確認しにくい場合。
    (卵胞の直径が16〜18mm小さなうちに早めの排卵あるいは低温相長いの遅めの排卵)
A 排卵誘発剤使い分け:
  クロミッドにはエストロゲン作用の他に抗エストロゲン作用も持っている為に、子宮内膜が薄くなる(20〜30%)(逆に厚くなる場合もあります)・頚管粘液が減少する(約50%)という副作用がありますが、排卵誘発効果は良いです。
  セキソビットは 副作用は少ない為に、自然周期排卵する場合は第一選択しても良いです。しかし、排卵誘発効果はクロミッドに比べでは弱い、PCOs ,高LH血症などホルモン測定値に異常のある場合は、セキソビットの効果が期待できないので、はじめからクロミッドが選択されます。
  クロミッドによる治療で排卵するものの妊娠に至らない場合は、頚管粘液・子宮内膜への効果を考慮し、以下の方法を変更することもある。
   a)セキソビット b)HMG-HCG c)セキソビット(orクロミッド)+HMG-HCG (HMGは2日1回する場合もある。)

大川産婦人科・高砂  ART 高度生殖補助医療技術 (不妊症)
大分県大分市高砂町1番5号 大川産婦人科ビル5F  オアシスひろば21南側 TEL .097-532-1135